気動車の性能計算(機関編)
bveで使えるかどうかはアレですが今回は気動車の性能計算(主に力行)について書いてみようと思います。
電車の場合は主にモーター電圧と電流なんかで決まるわけですが気動車の場合は
エンジンの回転数と変速段の場合はコンバーターの特性で変わってきます。
一般的な気動車の速度に対する加速力は適当に書くと下の図のようになります
一般的な電車とは割と違います(そもそもグラフ自体も適当ですが)。
今回はそのエンジンの加速性能計算をやってみようと思います。
今回はキハ40原型車(DMF15HSA )の曲線を元に解説してみます。
性能曲線はこちら
なんかグラフが2段階あるのはなぜ?と思われた方もいると思いますがこれはキハ40系列のエンジンには自動進角回路というものがありまして一定以上の回転数になると自動的に燃料を噴射する量を増加して燃焼不良を防止する機構が組み込まれているからです。
トルクの曲線が5Nしかないじゃないか!と思う方もいると思います。
出力[PS]は回転数×トルク÷定数で求めることができるので各ノッチのトルクは出力曲線の割合通りに按分してやれば出すことができます
今回はここからどうやってbveで使える力に換算していくかの計算を行います。
このグラフから導かれる値はトルク[kg・m]なのでこれをbveの引張力曲線に使える値[N]に換算します。変速段の場合はトルクがさらに増幅されて車輪に伝達されていくわけですがその部分の計算は複雑な話になってくるのでまた次の機会のお話しします。直結段はそのままエンジンの出力が車輪に伝わるのでここで求めた値を使用できます。
あるときのエンジンのトルクをT[kg・m]とするとエンジンから動輪までに変速機の減速比がGr1で減速比Gr2の減速機を介した車輪径R[m]の動輪周での引張力[N]は
T×Gr1×Gr2÷R×9.80665で表すことができます。
DW10の減速比は1なので
Gr1=1
キハ40に架装させているGB122減速機の減速比は2.995なので
Gr2=2.995
車輪径は摩耗度合いによりますがここでは820mmとします。
このことからある回転数のトルクTにおける動輪周引張力F[N]は
F=T×38.32...で求めることができます。
また、速度V[km/h]で走行中の直結段使用時の機関回転数[RPM]は
V÷60÷(車輪径×π)×Gr2×Gr1×1000で表せるのでこれで速度に対応したトルクが求められます。
あとはそこからそれに応じた引張力も求めることができるのでそれにより直結段の速度に応じた加速力を求めることができます。
直結段に関してはこの計算できっと多分加速力が出せます
間違ってたら教えてください。
時間ができたら変速段の説明をしたいです(願望)。